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図解手帖 ZUKAI TECHO

感震ブレーカーの3タイプと選び方

内閣府は、地震火災の過半数が電気を原因とすると公表しています。感震ブレーカーは揺れを感知して自動で電気を止める器具で、分電盤タイプ・コンセントタイプ・簡易タイプの3種類があります。それぞれの違いと選ぶときの判断軸、設置前に必要な準備を1枚図解で整理しました。

防災 読了 4 分 公開: 最終更新:
感震ブレーカー3タイプの違いと選び方を比較した図解
感震ブレーカー3タイプの違いと選び方を比較した図解

地震による火災は、その多くが電気を原因としています。 内閣府は、東日本大震災の本震による火災のうち原因が特定されたものの過半数が電気関係の出火だったと公表しています。避難時にブレーカーを落とせれば防げますが、不在時や落とす余裕がない場面では間に合いません。それを自動化するのが感震ブレーカーです。

感震ブレーカーが必要になる場面

感震ブレーカーは、設定以上の揺れを感知したときに電気を自動的に止める器具です。内閣府は、不在時やブレーカーを落として避難する余裕がない場合に電気火災を防止する有効な手段として位置づけています。

手動でブレーカーを落とす対策と競合するものではありません。手動が効くのは「家にいて、落ち着いて操作できたとき」だけです。外出中に大きな地震が起きた場合、倒れた電気ストーブや損傷した配線に、停電復旧とともに通電します。この仕組みは通電火災を防ぐに詳しく整理しました。

3つのタイプの違い

感震ブレーカーは大きく3種類に分かれます。

分電盤タイプは、分電盤そのものに感震機能を組み込む方式です。家全体の電気を一括で止められるため最も確実ですが、電気工事が必要で費用も大きくなります。分電盤の交換や、既存の分電盤への後付け装置という選択肢があります。

コンセントタイプは、コンセント自体に感震機能を持たせる方式です。埋め込み型は工事が必要ですが、タップ型なら差し込むだけで使えます。家全体ではなく、電気ストーブや観賞魚用ヒーターなど「出火リスクの高い機器」を狙って止められるのが特徴です。

簡易タイプは、バネやおもりの物理的な動きでブレーカーのレバーを落とす方式です。工事が不要で数千円台から入手でき、今日から始められます。消防庁は推奨製品の紹介も行っています。ただし作動は分電盤タイプほど確実ではなく、レバーの形状によっては取り付けられない場合があります。

選ぶときの判断軸

判断軸は3つです。

1つめは工事ができるかどうか。賃貸で分電盤に手を入れられないなら、選択肢はコンセントタイプ(タップ型)か簡易タイプに絞られます。

2つめは止めたい範囲。家全体を一括で止めたいのか、危険な機器だけを狙って止めたいのか。オール電化住宅は一括で止めた影響が大きいため、事前の検討がより重要になります。

3つめは復電のしやすさ。電気が止まったあと、誰がどう戻すのかまで決めておく必要があります。感震ブレーカーは「止める」までを担当し、「安全を確認して戻す」は人間の仕事です。手順はブレーカーが落ちたときの復旧手順にまとめました。

設置前に必ずやっておくこと

内閣府は、感震ブレーカーの設置に際して「急に電気が止まっても困らない対策」を合わせて行うよう求めています。具体的には、夜間の照明確保のための足元灯や懐中電灯の常備、医療用機器がある場合の停電対応バッテリーの用意です。

暗闇のなかで避難することになるため、照明の準備は設置と同時に済ませてください。停電時に何が必要になるかは停電への備えと対応に長さ別で整理しています。あわせて、家具の転倒防止と建物の耐震化に取り組むと効果が高まる、というのが内閣府の整理です。家具については地震のときの室内の安全確保を確認してください。

なお、自治体によっては感震ブレーカーの購入・設置に対する支援制度があります。消防庁は自治体の設置支援状況を調査・公表していますが、制度の有無と内容は自治体ごとに異なります。お住まいの市区町村の防災担当窓口で確認してください。

今日できること

まず分電盤の位置とレバーの形状を見てください。簡易タイプが取り付けられるかはここで決まります。次に、寝室と玄関に懐中電灯があるかを確認します。この2つが済めば、どのタイプを選ぶかの判断材料は揃います。

火災警報器の点検と一緒に年1回の作動確認を習慣にすると、設置後の劣化を見落としません。警報器側の点検手順は住宅用火災警報器の点検と交換にあります。


出典:内閣府 電気火災対策について総務省消防庁 感震ブレーカーの普及推進に向けた会議

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この記事を書いた人

図解手帖編集部 編集部

暮らしの実用情報を1枚図解+解説でお届けする編集部です。公式・一次情報を出典に、断定を避けた正確な情報発信を心がけています。

よくある質問

感震ブレーカーはどのタイプを選べばよいですか?
住まいの形態と工事の可否で決まります。持ち家で分電盤に手を入れられるなら分電盤タイプが最も確実です。賃貸で工事ができない場合はコンセントタイプか簡易タイプになります。まず1つ備えるという段階なら、価格が数千円台からで工事のいらない簡易タイプが始めやすい選択肢です。どのタイプでも、夜間の停電に備えた足元灯や懐中電灯とセットで用意することが前提になります。
医療機器を使っている家庭でも設置してよいですか?
内閣府は、生命の維持に直結する医療用機器がある場合は、停電に対処できるバッテリー等を備えたうえで設置するよう求めています。人工呼吸器や在宅酸素などを使用している場合は、設置の前に必ず主治医と医療機器メーカーに停電時の対応を確認してください。感震ブレーカーは「急に電気が止まる」器具であることを前提に、止まっても困らない準備とセットで考えます。
設置したあとは何もしなくてよいですか?
いいえ。内閣府は、定期的な作動性能の確認と、必要に応じた部品交換を求めています。簡易タイプはおもりやバネの劣化、コンセントタイプは電池切れが起こりえます。住宅用火災警報器の点検と同じタイミングで、年1回は動作を確認する習慣にすると忘れにくくなります。

出典・参考情報

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