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図解手帖 ZUKAI TECHO

パーソナルトレーニング事故を防ぐ6つの備え

消費者庁の調査で2019〜2025年に196件の事故が報告され、4割が1か月以上の治療を要する重傷でした。痛みの伝え方、トレーナーの資格確認、持病がある場合の注意点まで、ケガなく続けるための備えを公式報告書をもとに整理します。

健康 読了 4 分 公開: 最終更新:
パーソナルトレーニング事故を防ぐ6つの備えを示した図解
パーソナルトレーニング事故を防ぐ6つの備えを示した図解

ダイエットや筋力アップを目的に、トレーナーから個別指導を受ける「パーソナルトレーニング」が広がる一方、利用者がケガをする事故への注意喚起が続いています。消費者庁 消費者安全調査委員会は2026年5月27日、事故の実態と原因をまとめた報告書を公表しました。ここでは報告書の内容をもとに、ケガなく続けるための備えを整理します。

注意:本記事は特定のトレーニング方法の効果や、ケガの治療について判断するものではありません。体調に不安がある場合や痛みが続く場合は、医療機関を受診してください。

事故の実態

報告書によると、2019〜2025年にパーソナルトレーニング中の事故として事故情報データバンクに登録されたのは196件です。2020年の22件から2025年は44件へと倍増しており、年々増加傾向にあります。

このうち約4割(81件)が、腰椎の骨折など1か月以上の治療を要する重傷でした。負傷部位は腰部・股関節が59件と最も多く、膝・足(44件)、肩・腕(20件)と続きます。年代別では40代が26%(51件)と最多で、30代(18%・37件)が続きます。若い世代・体力に自信がある世代でも起きていることがわかります。

なぜ事故が起きるのか

報告書は、事故の背景に次のような要因があると分析しています。

  • トレーナーの知識・技術・経験の不足:パーソナルトレーナーになるための国家資格は存在せず、指導の質は個人やスクールの取り組みに委ねられているのが実態です
  • 安全性の確認漏れ・危険性の過小評価:利用者の体力や既往歴に見合わない負荷設定がされる場合があります
  • 利用者が申告・中止しにくい環境:「お金を払っているから」「トレーナーに悪い」といった心理から、痛みを我慢して続けてしまうケースが指摘されています

始める前に確認したい6つの備え

①痛みを我慢せず、その場で伝える:腰痛や膝の違和感は「体からの合図」です。我慢して続けず、その場でトレーナーに伝えましょう。

②極端な負荷や回数は断ってよい:「もっとできる」と言われても、自分の限界を優先してかまいません。中止・減量を申し出る権利は利用者側にあります。

③既往歴・体調は初回に正直に話す:持病やこれまで痛めた部位は、遠慮せず事前にトレーナーへ共有しましょう。

④トレーナーの資格・経験を確認する:国家資格の有無や研修歴、指導実績を申し込み前にチェックすると、指導の質を見極める材料になります。

⑤高齢者・持病がある人は医師に確認する:運動の可否や強度の目安は個人差が大きいため、事前に主治医へ相談しておくと安心です。

⑥ケガをしたら記録し、相談窓口へ:日時・症状・トレーナーとのやり取りを記録し、必要に応じて消費生活センターへ相談しましょう。

ケガをしてしまったときの相談先

万一ケガをした場合は、まず医療機関を受診してください。施設側とのトラブルや説明に納得できない点がある場合は、**消費者ホットライン「188(いやや)」**に電話すると、最寄りの消費生活センター等の窓口を案内してもらえます。ケガをした状況をできるだけ早く記録しておくことが、その後の相談をスムーズにします(出典:消費者庁)。

契約面のトラブルも起きています。 東京都は2026年8月、無料体験をきっかけに結んだパーソナルトレーニングの定期コース契約をめぐる紛争を、消費者被害救済委員会に付託したと公表しました。無料体験の当日にその場で長期コースを申し込む形は、内容や解約条件を確認しないまま契約しやすい構造です。金額と期間、中途解約の条件を書面で確認し、その場で決めずに一度持ち帰る。この2つで防げるケースが多くあります。契約全般の考え方はクーリング・オフの基本にまとめています。

重要:本記事は消費者庁報告書の一般的な情報をもとにした注意点の整理です。個人の体力・既往歴・体調によって適切な運動強度は異なります。判断に迷う場合は医療機関にご相談ください。

運動を安全に続けるための基礎知識は運動前ストレッチ・水分制限の新常識、自宅でできる基本のストレッチは簡単ストレッチの基本も参考にしてください。

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この記事を書いた人

図解手帖編集部 編集部

暮らしの実用情報を1枚図解+解説でお届けする編集部です。公式・一次情報を出典に、断定を避けた正確な情報発信を心がけています。

よくある質問

パーソナルトレーニングの事故はどのくらい起きていますか?
消費者庁 消費者安全調査委員会の報告書(令和8年5月27日公表)によると、2019〜2025年に196件の事故が事故情報データバンクに登録され、2020年の22件から2025年は44件と倍増しました。うち約4割(81件)が、腰椎の骨折など1か月以上の治療を要する重傷でした。年代別では40代が最多(26%)で、30代が続きます。
事故が起きやすい原因は何とされていますか?
報告書では、トレーナーの知識・技術・経験の不足、安全性の確認漏れや危険性の過小評価、そして利用者が痛みや不安を申告・中止しにくい環境が要因として挙げられています。パーソナルトレーナーには法的な資格が義務づけられておらず、安全対策は事業者やトレーナー個人の判断に委ねられているのが実態です。
ケガをした部位で多いのはどこですか?
報告書に登録された事故のうち、腰部・股関節が59件、膝・足が44件、肩・腕が20件、手首・足首・指などその他が10件でした。腰や膝への負担が大きい種目で、無理な負荷や回数が事故につながりやすいとみられます。
もしトレーニング中にケガをしたらどこに相談すればいいですか?
消費者ホットライン「188(いやや)」に電話すると、最寄りの消費生活センター等の相談窓口を案内してもらえます。ケガをした日時・症状・トレーナーとのやり取りは早めに記録しておくと、相談や施設側との話し合いがスムーズになります。まずは医療機関を受診してください。

出典・参考情報

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