実家の防災点検リスト|帰省したら親と一緒に確認する6項目
離れて暮らす親の家の防災は、帰省時の点検が現実的です。火災警報器の10年交換、家具の固定、水・食料と薬の備蓄、ハザードマップの共有、避難支援の登録、171の練習——子世代が主導する6項目を1枚図解で整理します。
離れて暮らす親の家の防災は、電話で「気をつけてね」と言うだけでは進みません。**現実的なタイミングは帰省です。**この記事では、帰省時に子世代が主導して確認する6項目を、優先度の高い順に整理します。同居家庭向けの備えは乳幼児・高齢者がいる家庭の防災、詐欺対策も含めた親のサポート全体は高齢の親を詐欺・災害から守る準備へ。
結論:帰省したらこの6つ。1回で全部やらなくても、上から順に。
- 火災警報器の点検——ボタンで作動確認、設置10年で本体交換
- 家具の固定——寝室と出入口まわりを優先
- 水・食料・薬の備蓄——最低3日分+お薬手帳の控え
- ハザードマップの共有——実家の色と避難先を親子で確認
- 避難支援の登録——自治体の名簿・個別避難計画を確認
- 連絡手段の練習——171と集合場所を決めておく
1. 火災警報器|「鳴るか」と「何年目か」
住宅用火災警報器は全住宅に設置が義務づけられていますが、設置から10年を目安に本体ごと交換が必要です(出典:消防庁)。電池だけでなくセンサー自体が劣化するためです。点検はボタンを押す(またはひもを引く)だけ。音が鳴るか、そして設置から何年たっているかの2点を確認します。消防庁によると、警報器の設置で住宅火災の死者数はおおむね半減します。住宅火災の死者の大半は高齢者が占めており、高齢の親の家でこそ真っ先に確認したい設備です。聞こえに不安がある親には、光や大音量で知らせる補助警報装置という選択肢もあります。
2. 家具の固定|寝室と出入口から
地震のけがの多くは家具の転倒・落下によるものです。全部屋を一度にやろうとせず、寝ている間に倒れてくる家具(寝室)と、避難をふさぐ家具(廊下・出入口まわり)から固定します。固定方法の選び方と手順は家具固定の方法に詳しくまとめています。高い場所の作業は親にやらせず、帰省した子世代がやる——これがこの記事の趣旨です。あわせて、通路に物が多い家は片づけから。進め方は実家の片づけを揉めずに始めるが参考になります。
3. 備蓄|水・食料に「薬」を足す
水と食料は最低3日分が基本です(ローリングストックの始め方)。高齢の親の備蓄で見落としやすいのが薬です。常用薬が数日分あるか、**お薬手帳のコピー(またはスマホ撮影)**を持ち出し袋と子世代のスマホの両方に控えておくと、避難先や災害時の受診で役立ちます。トイレ・カセットコンロなどの生活系備蓄は備蓄の置き場所マップ・カセットコンロの備蓄へ。
4. ハザードマップ|「実家の色」を親子で共有
国土交通省のハザードマップポータル(出典)や自治体のマップで、実家の住所の色(浸水・土砂・洪水のリスク)と最寄りの避難先を確認します。確認方法はハザードマップの確認方法へ。ここで確認した「実家のリスク」は、大雨のときにキキクルの色を見て電話で避難を促す際の判断材料になります。避難先は「避難所」と「避難場所」の違い(解説はこちら)も含めて共有を。
5. 避難支援の登録|自治体の制度を使う
避難に不安のある高齢者は、市区町村の避難行動要支援者名簿への登録や個別避難計画の対象になる場合があります(出典:内閣府防災)。登録すると、災害時の安否確認や避難支援の対象として自治体・地域に共有されます。制度の内容や対象は自治体ごとに異なるため、実家のある市区町村のサイトか窓口で確認してください。帰省時に親と一緒に申請まで済ませられると理想的です。
6. 連絡手段|171は「練習」までやる
災害時は電話がつながりにくくなります。災害用伝言ダイヤル171の使い方を、口頭説明で終わらせず毎月1日・15日などの体験利用日に親子で一度練習しておくと、いざというとき使えます。あわせて「大きな災害のときはどこに集まるか」「誰に安否を伝えるか」を決めておきます。詳しくは災害時の連絡手段へ。
本記事は一般的な情報です。警報器の基準・避難支援制度の詳細はお住まいの自治体・管轄の消防本部の案内でご確認ください。
この記事を書いた人
図解手帖編集部 編集部
暮らしの実用情報を1枚図解+解説でお届けする編集部です。公式・一次情報を出典に、断定を避けた正確な情報発信を心がけています。
よくある質問
- 実家の火災警報器はどう点検すればいいですか?
- 本体のボタンを押すか、ひもを引いて警報音が鳴るかを確認します。音が鳴らない・小さい場合は電池切れか本体の劣化です。設置から10年を目安に本体ごとの交換が推奨されています(電池だけでなくセンサーも劣化するため)。設置時期は本体側面の記載や設置時のメモで確認できます。
- 親が「防災の話は縁起でもない」と嫌がります。
- 「災害の話」ではなく「片づけ・安全の話」から入るのがコツです。転倒防止の家具固定は日常のけが予防でもあり、受け入れられやすい入口です。また「自分が心配だから安心させてほしい」と、子世代側の安心を理由にすると、親の自尊心を傷つけずに進めやすくなります。
- 遠方でなかなか帰省できません。何から始めればいいですか?
- 帰省しなくてもできることから始めます。実家の住所でハザードマップを確認する、自治体の避難行動要支援者名簿や個別避難計画の制度を調べる、災害用伝言ダイヤル171の使い方を電話で共有する、の3つは遠隔でも可能です。物の点検は次の帰省時にまとめて行います。
出典・参考情報
防災カテゴリの他の記事
- 図解 読了 2 分
イワタニお料理バーナープロⅢのリコール火災|CB-TC-CPRO3の確認方法
消費者庁が2026年10月14日に公表した、リコール対象ガストーチ「イワタニお料理バーナープロⅢ(CB-TC-CPRO3)」のボンベ破裂事故。対象ロット・無償回収交換の窓口・確認の手順を公式出典で整理します。
- 図解 読了 3 分
自転車のハンドルで子どもがお腹をけが|内臓損傷39件・乗る前の点検ポイント
国民生活センターは2026年10月7日、自転車などのハンドルで15歳以下の子どもがお腹を打つ事故情報39件を公表しました。肝損傷で緊急手術に至った例もあります。乗る前のグリップ点検と、打ったあとの受診の考え方を公式出典で整理します。
- 図解 読了 3 分
アンダーパス冠水の危険と通らない判断|国交省が危険度4段階の指針を公表
国土交通省が2026年10月6日、冠水リスクに応じてアンダーパスを4段階に分け、遠隔遮断機や予防的な通行規制を進める指針を公表。ドライバーが雨の日に取れる判断のコツを整理しました。
広告・アフィリエイト等の取り扱いについては 掲載方針 をご覧ください。