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図解手帖 ZUKAI TECHO

揚げ物火災の防ぎ方と初期消火

家庭の火災原因の上位を占める「天ぷら火災」。油の加熱しすぎ・水の混入・換気扇の油汚れが3大原因です。やってはいけない消火法(水かけ)と正しい初期消火の手順を図解で整理します。

防災 読了 3 分 公開:
揚げ物火災の原因と正しい消火法を示した図解
揚げ物火災の原因と正しい消火法を示した図解

家庭の火災原因として長年上位に挙げられる「天ぷら・揚げ物火災」。総務省消防庁によると、住宅火災の出火原因としてコンロが毎年上位を占め、その多くが油を使った調理中の失火です。正しい知識と事前準備で防げる火災です。

最重要:油火災に水をかけないこと。
熱した油に水が触れると爆発的に飛び散り、被害が急拡大します。

揚げ物火災の原因と防ぎ方

1. 油の加熱しすぎ(発火点約360〜370℃)

油はおよそ360〜370℃で自然発火します。目安の揚げ物温度(160〜180℃)を超えて放置すると、煙が出て最終的に発火します。

防ぎ方:揚げ物中はコンロから離れない。温度計や揚げ物専用の鍋(温度制御付き)を使う。煙が出始めたらすぐに火を弱める。

2. 水が混入して油が飛び散る

冷凍食品・解凍が不十分な食材・濡れた調理器具から水分が混入すると、油が爆発的に跳ねます。直接の引火はなくとも、跳ねた油がコンロ周辺や換気扇に火をつけることがあります。

防ぎ方:食材は調理前に水分をキッチンペーパーでよく拭き取る。冷凍食品は完全解凍してから揚げる(半解凍での投入は特に危険)。

3. 換気扇の油汚れが引火

換気扇フィルターに油煙が蓄積すると、コンロの炎や熱気が届いた際に引火することがあります。

防ぎ方:換気扇フィルターを月1回程度を目安に清掃する。掃除の手順はコンロ・換気扇まわりの油汚れ対策も参照ください。

4. 消火を誤る(水をかける)

最も危険な誤りが、燃えている油に水をかけることです。熱した油(約300℃以上)に水が触れると、瞬時に蒸発して体積が約1700倍に膨張し、熱した油を広範囲に飛散させます。

正しい初期消火の手順
すぐに火を消す(コンロのスイッチをオフ、IHならブレーカーも)
濡れたタオルや鍋のフタで覆う(酸素を遮断して炎を消す)
③ 消火できなければすぐに離れて119番(初期消火は1〜2分が限度)

台所に備えておくと安心なもの

  • ABC粉末消火器または強化液消火器:油火災に対応。購入の目安・置き場所は家庭用消火器の選び方
  • エアゾール型消火スプレー(台所用):コンパクトでコンロそばに置きやすい。有効期限を確認する
  • 住宅用火災警報器:早期発見のために全室設置が義務。点検・交換は火災警報器の設置と点検を参照

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この記事を書いた人

図解手帖編集部 編集部

暮らしの実用情報を1枚図解+解説でお届けする編集部です。公式・一次情報を出典に、断定を避けた正確な情報発信を心がけています。

よくある質問

揚げ物中に油が発火したらどう対応すればよいですか?
①すぐに火を止める(コンロの火を消す)②近くにあれば濡れたタオル・フタで鍋を覆う(酸素を遮断)③消火できなければ迷わず離れて119番通報——が基本の手順です。絶対にやってはいけないのは、水をかけることです。
なぜ油火災に水をかけてはいけないのですか?
熱した油に水が触れると、水が一瞬で水蒸気に変わり体積が約1700倍に膨張します。この爆発的な蒸発で熱した油が飛び散り、広範囲に火災が拡大する危険があります。消火には酸素を遮断する方法か、油火災対応の消火器・消火スプレーを使います。
台所に置いておくとよい消火器はどれですか?
一般家庭では「ABC粉末消火器」または「強化液消火器」が油火災に対応しています。近年は小型の「エアゾール型消火スプレー」(台所用)も普及しており、コンロそばに置きやすいサイズです。ただし使用期限があるため定期的な確認が必要です。

出典・参考情報

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