乳幼児・高齢者がいる家庭の防災|避難に時間がかかる家族の備え
乳幼児・高齢者・要介護者がいる家庭に特有の防災上の注意点を整理。避難行動要支援者登録・持ち出し袋の追加品目・福祉避難所の確認・薬・医療機器の備蓄方法など、一般の防災ガイドでは触れられない視点でまとめました。
乳幼児・高齢者・要介護者のいる家庭では、一般の防災ガイドに加えて考えるべき事項があります。避難に時間がかかること・特別なケアが必要なこと・一般の避難所が利用しにくいケースがあることを念頭に置いた備えが必要です。
一般の防災と異なる最重要ポイント
早めの避難が鉄則:乳幼児・高齢者は避難に時間がかかります。警戒レベル3(高齢者等避難)が発令された段階で迷わず避難を開始してください。一般の人が「様子を見る」段階が、この家庭では「動く」タイミングです。
詳しい警戒レベルの意味は警戒レベル1〜5の読み方を参照してください。
避難行動要支援者への登録
自力での避難が困難な場合、市区町村の「避難行動要支援者名簿」への登録を検討してください。
対象になりやすい人:
- 要介護認定を受けている方
- 身体障害・知的障害・精神障害のある方
- 難病患者の方
- 乳幼児がいる家庭(自治体によって対象の考え方が異なる)
登録のメリット:地域の自主防災組織・民生委員・消防・警察が支援対象として把握する。いざというときに声がけ・支援を受けやすくなります。
登録方法:市区町村の担当窓口(福祉課・防災課など)に問い合わせてください。
福祉避難所の場所を事前に確認する
福祉避難所は高齢者・障害者・要介護者に対応した避難所です。
確認方法:市区町村のハザードマップ・防災情報サイトで「福祉避難所」の場所を確認。電話で事前に受け入れ条件を確認しておくとより確実です。
注意:福祉避難所へは直接行くのではなく、まず一般の指定避難所を経由して案内される場合が多いです。事前に流れを確認しておいてください。
非常用持ち出し袋の追加品目
一般の持ち出し袋に加えて、以下を追加します。
乳幼児のいる家庭:
- ミルク(粉ミルク・液体ミルク)と哺乳瓶・消毒グッズ
- 紙おむつ(多めに)・おしりふき
- 離乳食(月齢に合わせた非常食)
- 体温計・常備の薬(解熱剤・整腸剤)
- 保険証・母子手帳のコピー
- おもちゃ・ぬいぐるみ(精神的な安定のため1〜2点)
高齢者・要介護者のいる家庭:
- 定期処方薬(7〜14日分、かかりつけ医に相談)
- 医療機器(補聴器の電池・義歯ケアグッズ・メガネの予備)
- 在宅酸素・人工呼吸器など医療機器は別途停電対策が必要
- お薬手帳のコピーまたは写真
- かかりつけ医・処方薬の記録メモ
在宅医療・医療機器を使っている場合
停電対策が必要:電力を必要とする医療機器(人工呼吸器・在宅酸素・電動ベッドなど)は停電によって使えなくなります。
事前に行うこと:
- 電力会社の「停電時等の支援サービス」への登録(各電力会社に問い合わせ)
- 医療機器メーカーへの連絡(停電時の対応方法確認)
- かかりつけ医・訪問看護への相談
避難時の移動手段を確認する
徒歩での避難が困難な場合、移動手段を事前に考えておきます。
- 車椅子・歩行補助具の使用:避難所のバリアフリー対応を確認
- 自動車による避難:渋滞・通行止めの可能性を想定した複数のルートを確認
- 近隣・地域への声がけ:自主防災組織・民生委員との事前のつながりが役立つ
ハザードマップの確認はハザードマップの見方と避難場所の確認を参照してください。一人暮らしの防災は一人暮らしの防災チェックリストも参考にしてください。
この記事を書いた人
図解手帖編集部 編集部
暮らしの実用情報を1枚図解+解説でお届けする編集部です。公式・一次情報を出典に、断定を避けた正確な情報発信を心がけています。
よくある質問
- 避難行動要支援者とは何ですか?どう登録しますか?
- 避難行動要支援者とは、高齢者・障害者・乳幼児など、自力での避難が困難な人のことを指します。市区町村が「避難行動要支援者名簿」を作成しており、名簿への登録を申請することで、地域の自主防災組織・消防・警察が支援者として把握できます。登録は市区町村の窓口(または公式サイト)に問い合わせてください。
- 福祉避難所とは一般の避難所と何が違いますか?
- 福祉避難所は、一般の避難所での生活が難しい高齢者・障害者・要介護者などのために設けられた特別な避難所です。バリアフリー対応・介護スタッフの配置・医療的なケアができる場合があります。直接行くのではなく、一般の避難所を経由して案内されるケースが多いです。設置場所は市区町村のハザードマップ・防災サイトで確認してください。
出典・参考情報
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