モバイルバッテリーの「準固体電池」はなぜ増えている?従来型との違いと選ぶ観点
山善・ハック・オズマが2026年6〜8月に相次いで「準固体電池」「半固体電池」採用のモバイルバッテリーを発表。従来のリチウムイオン電池との構造の違いと、選ぶときに確認したい観点を公式発表ベースで図解整理します。
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2026年6〜8月、モバイルバッテリーで「準固体電池」「半固体電池」を採用した新製品の発表が相次いでいます。山善が6月、株式会社ハックが8月発売分を7月に発表、オズマ株式会社が8月にMakuakeで先行販売を開始しました。3社がほぼ同時期に「発火リスクを抑える」ことを打ち出しているのが特徴です。
いま何が起きているか
山善は2026年6月16日、準固体電池を採用した「準固体モバイルバッテリー」(10000mAh/20000mAhの2製品)を発売しました。電解質をゲル状にし液体含有量を1%以下に抑えた構造で、釘刺し・切断などの試験でも発火しにくいとしています(山善公式発表)。株式会社ハックも7月21日、8月発売予定として「半固体電池 4種ケーブル内蔵 モバイルバッテリー10000mAh」を発表。従来の電池より安全性を高めた設計としています。オズマ株式会社は8月12日、10000mAh・PD45W・約190gの準固体電池モデルをMakuakeで先行販売開始しました。
なぜ話題か(背景)
モバイルバッテリーは、NITEに報告されるリチウムイオン電池搭載製品の事故のうち最も件数が多い製品カテゴリで、事故の約85%が火災に至っています(モバイルバッテリーの発火を防ぐ参照)。消費者庁のリコール公表も相次いでおり、こうした背景の中で複数メーカーがほぼ同時期に「発火リスクを抑えた電池構造」を前面に出した新製品を投入した形です。3社が同じ技術方向で足並みをそろえたこと自体が、業界的な動きとして注目されています。
従来型と準固体電池の違い
従来型(液体リチウムイオン電池)は電解質が液体で、量産実績が長く価格が手頃な一方、事故報告が最も多い製品カテゴリでもあります。準固体電池は電解質をゲル状にして液体成分を減らした構造で、内部でのショートが起きにくいとされますが、まだ新しい技術のため価格はやや高めです。容量・出力ポート数などの基本スペックは両方式とも従来品と同水準の製品が出ています。
選ぶときの注意点
準固体電池でも「高温下に放置しない」「強い衝撃を与えない」といった基本の使い方は変わりません。購入時はPSEマーク(電気用品安全法)の有無を必ず確認してください。3社の新製品はいずれもPSE適合を明記しています。手持ちの製品がある場合も、まずはモバイルバッテリーの発火を防ぐでリコール対象でないかを確認するのが先です。飛行機に持ち込む場合は別のルールがあるため、モバイルバッテリーの機内持ち込みルールもあわせてご確認ください。
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よくある質問
- 準固体電池のモバイルバッテリーは絶対に発火しませんか?
- 発火リスクを抑える設計とされていますが、「絶対に発火しない」ものではありません。メーカーは電解質の液体含有量を減らし内部でショートが起きにくい構造としていますが、高温放置や強い衝撃を避けるといった基本的な使い方は準固体電池でも変わらず必要です。
- 「準固体電池」と「全固体電池」は同じものですか?
- 別の技術です。全固体電池は電解質をすべて固体化したもので実用化はまだ限定的です。今回のモバイルバッテリーで採用されている「準固体電池」「半固体電池」は、電解質の液体成分を大幅に減らしゲル状にした過渡的な技術で、先行して製品化が進んでいます。
- 従来のモバイルバッテリーをすぐ買い替える必要はありますか?
- 必須ではありません。PSEマークの確認、リコール対象でないかのチェック、高温を避けた保管など基本の使い方を守れば従来型でも通常は問題なく使えます。買い替えを検討する際の選択肢の一つとして押さえておくとよいでしょう。
出典・参考情報
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