押し買い(訪問購入)トラブル対策|アポなし買取業者の断り方とクーリングオフ
自宅を訪問して貴金属や着物などを買い取る「押し買い(訪問購入)」。飛び込み勧誘や、断ったのに食い下がる行為は特定商取引法で禁止されています。業者への対応チェックリストと、クーリングオフ(8日以内)の使い方を図解で整理します。
押し買い(訪問購入)とは
業者が自宅などを訪問し、貴金属や着物、骨董品などを買い取る取引は「訪問購入」と呼ばれ、強引な勧誘が問題になりやすいことから「押し買い」とも呼ばれます。2013年の特定商取引法改正で規制対象に加わり、消費者を守るルールが定められました。国民生活センターへの相談は年々増加傾向にあります。
業者にはこんな規制がかかっている
特定商取引法は、業者に対して勧誘前の目的表示を義務づけているほか、消費者が勧誘を要請していないのに訪問して勧誘する「不招請勧誘」を原則禁止しています。査定だけの依頼を、査定を超えた勧誘に持ち込むことも違反です。また、消費者が断る意思を示した後の食い下がりや、後日の再勧誘も禁止されています。契約時には物品の種類・価格・クーリングオフに関する事項などを記載した書面の交付も義務です(出典:消費者庁)。
業者が来たときの対応チェック
- その場で契約書にサインしない(査定だけの依頼なら断ってよい)
- 「いりません」とはっきり断る(食い下がりへの対応は不要)
- 契約する場合も書面を必ず受け取る(クーリングオフの記載を確認)
- 品物はすぐに渡さない(クーリングオフ期間中は引渡しを拒める)
- 契約後8日以内なら無条件で解除できる(書面・メールで通知し記録を残す)
- 困ったときは消費者ホットライン188へ
自分から店舗に持ち込んだ買取は対象外
特定商取引法の「訪問購入」は、業者が消費者の自宅など営業所以外の場所を訪問して買い取る取引を対象としています。自分から買取店に持ち込んだ場合は訪問購入にあたらず、クーリングオフの対象にはならないのが原則です。「査定だけのつもりで店に行ったら、そのまま買取を迫られた」という相談も報じられており、店頭でも売る意思がなければ「売りません」とはっきり伝え、納得できないまま署名や品物の引き渡しをしないことが基本になります。金額や条件に不安があれば、その場で決めずに持ち帰る判断も有効です(出典:消費者庁「特定商取引法ガイド」ほか)。※規制の対象や期間は法改正で変わることがあります。最新は消費者庁「特定商取引法ガイド(訪問購入)」で確認してください。
クーリングオフの使い方
書面を受け取った日を1日目として8日以内であれば、書面または電子メールなどの記録に残る方法で、無条件に契約を解除できます。品物をすでに渡してしまった場合も、業者の負担で返却してもらえるほか、代金を受け取っていれば返金を求められます。解除の連絡は特定記録郵便や内容証明郵便、送信済みメールの保存など、証拠を残せる方法で行うことがすすめられています(出典:消費者庁「特定商取引法ガイド」)。
対象外となる物品(自動車、家電の一部、書籍、CD・DVD、ゲームソフト、有価証券など)もあるため、判断に迷う場合は消費生活センターに相談しましょう。
この記事を書いた人
図解手帖編集部 編集部
暮らしの実用情報を1枚図解+解説でお届けする編集部です。公式・一次情報を出典に、断定を避けた正確な情報発信を心がけています。
よくある質問
- 訪問購入(押し買い)の業者から突然インターホンが鳴りました。査定だけなら聞いてもよいですか?
- 慎重な対応をおすすめします。特定商取引法は、消費者が勧誘を要請していないのに業者が訪問して勧誘すること(不招請勧誘)を原則禁止しています。査定の依頼だけだったのに、査定を超えて勧誘された場合も法に抵触するおそれがあります。「必要ありません」とはっきり伝え、玄関先で対応を終えるのが基本です。
- その場で「いりません」と断ったのに、業者が食い下がってきます。
- 違法な対応の可能性が高いです。特定商取引法は、消費者が契約しない意思を示した後に、その場で勧誘を続けたり、後日改めて勧誘したりすることを禁止しています(再勧誘の禁止)。それでも食い下がる場合は、消費生活センター(消費者ホットライン188)に相談してください。
- 契約書にサインし、品物も渡してしまいました。取り戻せますか?
- 書面を受け取った日を1日目として8日以内であれば、クーリング・オフとして無条件で契約を解除できます。訪問購入では、クーリング・オフ期間中は業者に品物の引き渡しを拒む権利もあり、すでに渡してしまった場合も業者の負担で品物を返してもらえます。書面や電子メールなど記録に残る方法で解除の意思を伝え、送付記録や送信履歴を保管しておきましょう。
出典・参考情報
節約カテゴリの他の記事
- 図解 読了 2 分
給湯器の点検商法に注意|「もう寿命です」と急かされても契約しない対処法
突然の訪問や電話で給湯器の無料点検を持ちかけ、不安をあおって高額な交換契約を迫る点検商法の手口と対処法を、国民生活センターの発表をもとに整理しました。契約前に確認したいことも紹介します。
- 図解 読了 3 分
106万円の壁の賃金要件撤廃|10月から何が変わる?
2026年10月から社会保険の加入要件のうち「月額8.8万円以上」の賃金要件が撤廃されます。変わること・変わらない要件(週20時間・企業規模など)を厚労省の情報で1枚図解に整理しました。
- 図解 読了 2 分
蓄電池の訪問販売トラブルに注意|「無料点検」からの高額契約を防ぐ見分け方
「無料で点検します」といった電話や訪問から、不安をあおって蓄電池の高額契約を迫るトラブルが報告されています。国民生活センターの発表をもとに、手口の見分け方とその場で契約しないための対処法を図解でまとめました。
広告・アフィリエイト等の取り扱いについては 掲載方針 をご覧ください。