AI生成画像と著作権の基礎知識|使っていい画像・使ってはいけない場合の判断基準
AI画像生成ツール(Midjourney・DALL·E・Stable Diffusionなど)で作った画像の著作権・利用規約・商用利用の可否・問題になるケースをわかりやすく解説します。個人利用から仕事利用まで知っておくべき基礎知識をまとめました。
AI画像生成ツールの普及で、誰でも簡単に高品質な画像を作れるようになりました。ただし「作れる」ことと「何でも使える」ことは別です。利用前に知っておくべき基礎知識をまとめます。
AI生成画像の著作権の現状
日本の著作権法の考え方(2025年時点)
文化庁のAI著作権検討会の議論をもとにした整理:
- 純粋にAIが自律的に生成した画像:著作物性が認められない可能性が高い(誰でも自由に使える一方、作った人も著作権を主張できない)
- 人間が創意工夫してプロンプトを作成し生成した画像:創作的関与の程度によっては著作権が認められる余地がある
- 既存の著作物を学習させた場合:学習元の著作権との関係が複雑になる
重要:この分野の法解釈は発展途上です。文化庁・内閣府の最新ガイドラインを確認することを推奨します。
各ツールの利用規約が別途存在する
著作権法とは別に、各AIサービスには独自の利用規約(Terms of Service)があります。
| ツール | 商用利用(有料プランの場合) | 注意点 |
|---|---|---|
| Midjourney | 原則OK(有料) | 無料プランは商用利用不可。企業は年間収益100万ドル超で別途ライセンス必要 |
| DALL·E(OpenAI) | OK | 利用規約・コンテンツポリシーに従う |
| Stable Diffusion(ローカル) | 利用したモデルのライセンスによる | Stable Diffusion自体のライセンスは商用利用可だがモデルごとに異なる |
| Adobe Firefly | OK(商用利用対応設計) | Adobe Creative Cloudの契約が必要 |
必ず最新の利用規約を確認してください。規約は予告なく変更されます。
使う前に確認すべき5つのポイント
1. そのサービスの利用規約で商用利用はOKか
サービスのFAQ・利用規約ページで「Commercial use」「商用利用」の項目を確認します。無料プランと有料プランで条件が異なることが多いです。
2. 実在する人物・キャラクターに似せていないか
問題になりやすいケース:
- 実在する人物の顔に似た画像:肖像権・プライバシー権の侵害のおそれ
- 既存のキャラクターに似た画像:著作権・商標権の侵害のおそれ
- フェイク画像:名誉毀損・不正競争防止法に抵触する可能性
3. AI生成であることの明示が必要か
SNS・メディアプラットフォームごとにルールが異なります。「AI生成」であることの表示を求めるプラットフォームが増えています(X・Instagramなど)。広告・報道目的の場合は特に注意が必要です。
4. 学習元の著作物との関係
生成画像が特定のアーティストのスタイルに酷似している場合、著作権の観点でグレーな判断になることがあります。「〇〇(特定のアーティスト名)風で描いて」などのプロンプトを商用目的で使う場合は注意が必要です。
5. 個人情報・プライバシーへの配慮
実在する人物の個人情報(住所・電話番号・顔写真など)を学習・入力することはプライバシーの観点から問題になる場合があります。写真のプライバシーの扱いについては写真のプライバシーリスクと正しい共有方法も参照してください。
AIツールを安全に活用するために
- 個人的な楽しみ目的:ほとんどのサービスで自由に利用可能
- SNS公開:AI生成である旨を明記するのが誠実な対応
- 仕事・商用利用:必ず利用規約を確認・有料プランに加入してから
- 不明な場合:そのサービスのサポートに直接問い合わせる
AIツールの基本的な使い方についてはAIツールの基本と使い方・活用方法を参照してください。AI詐欺の最新手口についてはAI悪用詐欺の手口と見分け方も合わせてご確認ください。
関連記事
- AIツールの基本と使い方・活用方法——AI画像生成ツールの概要と使い方
- AI悪用詐欺の手口と見分け方——AI生成コンテンツを使った詐欺に騙されないために
- 写真のプライバシーリスクと正しい共有方法——個人情報としての写真の扱い方
- SNSのプライバシー設定と個人情報の守り方——AIコンテンツを共有する前に確認すべき設定
この記事を書いた人
図解手帖編集部 編集部
暮らしの実用情報を1枚図解+解説でお届けする編集部です。公式・一次情報を出典に、断定を避けた正確な情報発信を心がけています。
よくある質問
- AI生成画像には著作権はありますか?
- 現在(2025年時点)の日本の著作権法では、「人間の創作的関与がない純粋にAIが生成した画像」は著作物とは認められない可能性が高いとされています。ただし、プロンプト(指示文)の作成に独自の創意工夫がある場合など、人間の創作的関与の程度によっては著作権が認められる余地もあります。文化庁のガイドラインが継続的に更新されているため、最新情報の確認を推奨します。
- MidjourneyやDALL·Eで作った画像を仕事で使えますか?
- 各サービスの利用規約によります。Midjourney(有料プラン)は商用利用を許可しています(無料プランは商用利用不可の場合あり)。DALL·E(OpenAI)も利用規約の範囲内で商用利用を認めています。サービスごとに条件が異なるため、必ず最新の利用規約・FAQ を確認してください。
- 実在する人物に似たAI画像を作るのは問題ありますか?
- 問題になる可能性があります。実在する人物の顔・外見に似せた画像は、肖像権・パブリシティ権の侵害になる場合があります。特に芸能人・著名人の顔を使った画像をSNSで公開したり商用利用したりする行為はリスクが高いです。また「フェイク画像」として誤解を招くコンテンツの作成は、名誉毀損につながる可能性もあります。
出典・参考情報
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